多くの女性が、いつまでも若々しく素肌の美しさを保ったまま年を重ねていきたいと願っています。そのために、日頃からスキンケアをしたり、エステへ通うなど様々な努力をしています。しかしどれほど頑張ったとしても、シミやシワのないきれいな肌を保つことは容易なことではありません。そこで今回は、ケイ素がシミやシワにどのような効果をもたらすかについて見ていきましょう。

なぜシミやシワができるのか？

シミやシワの大きな原因のひとつに紫外線があります。紫外線を浴びると、表皮の基底層にある細胞メラノサイトがメラニン色素を作り出します。というのも、紫外線から皮膚を守るため活性酸素が発生するのですが、同時に酸化を防ぐため、メラニン色素も作る必要があるのです。メラニン色素は、肌細胞の新陳代謝のサイクルであるターンオーバーがきちんと28日周期で行われているうちは、自然に分解され剥がれおちていきますが、ターンオーバーが乱れて周期が長くなってくるとメラニン色素が長時間肌にとどまるようになります。色素沈着を招くことになり、これがシミとなってしまうのです。

また、紫外線を浴びることで体内の活性酸素が増加して真皮まで侵入し、それが肌の弾力性を保つ役割を担うコラーゲンやエラスチンを破壊します。これにより、肌の弾力性が失われ、シワやたるみの原因になります。
そのためにも、UVカットの入った日焼け止めを塗り残しがないように、しっかりと塗ることは、とても大切です。

肌のハリ・ツヤに関わるケイ素の働き

ところで、ケイ素は皮膚の主体となる真皮を形成しているコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などをしっかりと結びつける役割を担っており、肌のハリやツヤを取り戻すために重要な働きをします。結合組織を丈夫にすることで弾力性のある真皮になり、新陳代謝が活発になることでハリのある肌へと変わっていきます。お肌をきれいにするにはコラーゲンをとればいいと考えている人は多いですが、必ずしも効果があるとは限りません。口から入ることで胃の中で消化されてしまい、有効成分がお肌まで届くかどうかはわからないからです。一方、ケイ素はこれ以上分解し得ない元素なので、経口摂取しても分解されることなく必要な細胞にそのまま届き、骨や皮膚の再生を助けるはたらきをします。ただ、ケイ素は身体にもともと存在するものでありながら、年齢とともにどんどん減少するものなので、外から補う必要があります。最近はサプリメントのケイ素やケイ素水タイプのものが増えてきているので、生活に上手に取り入れてみるのもいいですね。

化粧品会社も注目するケイ素

ケイ素、シリカについては、数年前の日本ではまだまだ認知度も低いものだったかもしれません。しかし、海外のセレブも生活に取り入れ始めていることが知られるようになり、化粧品会社もケイ素を取り入れるようになって、徐々に浸透してきているように見えます。

化粧品会社の製品としては「ケイ素誘導体」シラノールという名前の成分が使われるようになりました。シラノールは保湿力が高く、シミやシワを予防しお肌のハリを取り戻す効果があるとされ、有名な外資系化粧品ブランドでは、シラノール成分を配合した化粧水や美容液などの製品を精力的に展開しています。日本の化粧品メーカーでもケイ素の研究が進められていて、中にはケイ素の強力な抗酸化力に注目して自社製品に取り入れようとしている企業もあります。

ケイ素の力は健康だけでなく、美容業界でも注目されています。美容関係の展示会などに行くと、ケイ素を使ったスキンケアやサプリメントが展開されていることが分かります。海外より日本の方が、まだまだ遅れているようにも見えますが、これからはますます研究が進み注目されていくでしょう。