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ケイ素と骨の関係
ケイ素は全身の至るところに存在しますが、その中でも注目したいのが骨の中です。
骨はカルシウムでできていると思っている方も多いでしょう。もちろん、骨はカルシウムを多く含んでいますが、それ以外にも、リンや無機質、水分、有機質などでも構成されているのです。有機質は骨全体の4分の1にあたりますが、これにあたるほとんどがコラーゲンです。
骨とコラーゲン
骨はよくコンクリートの建築物にたとえられます。
骨は、皮質骨と海綿骨の2種類の骨から成り立っているのですが、同じ骨でも、その様子はだいぶ違います。皮質骨とは骨の表面を覆う硬く密度の濃い骨のことです。一方、海綿骨は、まるで蜂の巣のように細かく骨が組み合わさっており柔軟性があります。コラーゲンは皮質骨、海綿骨の両方に存在し、骨組みの役目を負う皮質骨としなやかな海綿骨で、まるで鉄筋コンクリートの建物のような構造をつかさどっています。骨の中のコラーゲンは加齢により劣化してきます。ご老人が転んで骨折することがありますが、それは、骨の中のコラーゲンの劣化によるところが大きいのです。
骨粗しょう症にかかわる骨密度
骨粗しょう症という言葉を聞いたことがあるでしょうか?骨粗しょう症はカルシウムが骨から溶け出すことで、骨密度が低くなりスカスカになってしまう病気です。骨がスカスカになると骨折しやすくなり、日常生活にも影響が出てきます。骨粗しょう症にかかっている人は多く、日本骨代謝学会の調査によると50歳以上の女性の3人に1人がそれにあたるとされています。
骨粗しょう症で背が縮む?
高齢になると、腰が曲がったり身長が縮んだりします。背が縮むのは骨が曲がるからだと思っている方もいるでしょう。しかし違うのです。椎体骨折という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは椎体がつぶれたようになる骨折のことで、背中の中央部にある下位胸椎と上位腰椎におこります。骨粗しょう症で転倒した際にけがをしたりすることでも、椎体骨折することがあります。骨が弱くなっているため、尻もち程度でも椎体骨折を起こすことがあります。もろくなった椎体が押しつぶされれば、背中が曲がったり、背が縮んだりしてしまうのです。
椎体骨折は無意識の間でも起こります。重いものを持ったとき、高いところにあるものを取ろうとしたとき、逆に床に落ちたものを拾うときなど、日常の何気ない動作で骨折につながることもあるのです。
コラーゲンサプリで骨を丈夫にできるのか?
高齢者の椎体骨折は、コンクリートの壁に当たる骨組みがもろくなったことにより起こります。では、骨組みを構成するコラーゲンをサプリメントで摂取すれば、骨は丈夫になるのでしょうか?
実は、コラーゲンは消化されるときアミノ酸に分解されます。そもそもコラーゲンは、アミノ酸がつながってできており、消化の過程で分解されるのです。しかし、バラバラになったコラーゲンがまたコラーゲンの働きをするとは限りません。コラーゲンを増やしたいのであれば、コラーゲンのサプリメントを摂取するよりも、コラーゲンの材料になるアミノ酸を含む食品を積極的にとった方がいいのです。
コラーゲンのためのケイ素
ケイ素は、コラーゲンとカルシウムの隙間に入り、それらを束ねる働きがあります。骨は硬さだけでなく、柔軟性も大事です。骨が硬いと何かの衝撃で折れてしまいますが、しなやかさがあれば折れません。ケイ素がセメントのようにコラーゲンとカルシウムに結び付くことによって、良質な骨を作ってくれるのです。
丈夫で健康な骨のためにも、コラーゲンやカルシウムと同様、ケイ素も補うことが大切なのです。