News

ニュース

ストレスと腹痛に
関係はありますか?

この頃、「お腹が痛くて会社に行けない。」「お腹の調子が悪くて、電車に乗りたくない。」「便秘でトイレに時間がかかって遅刻しそう。」などということはありませんか?そんな困った症状、いったい何が原因なのでしょうか?

1. 原因のわからない腹痛や便通の異常
朝、会社や学校へ行こうとするとお腹が痛くなったり、下痢をしたり、また、便秘で苦痛を感じたりすることがあります。電車やバスに乗るのが恐いという人は意外に多く、消化器系の不調で受診する人の中で高い割合を占めているのだとか。最近では、受験時の電車内での発症もあり、低年齢化も心配されています。

2. 過敏性腸症候群とその原因
上記のような症状で受診しても、特に何の異常も認められないという場合「過敏性腸症候群」と診断されます。
過敏性腸症候群は、腹痛や便秘、下痢などが主な症状で、腹痛の程度は軽いこともひどいこともあり、排便後に腹痛が軽減されることがその特徴です。一般的に排便の回数は多いのですが、眠っている間は便意がほとんどありません。また、男性には下痢が、女性には便秘がおこりやすいようです。そして、腹痛や便通の異常以外に、食欲不振や吐き気、疲労感、動悸、めまい、頭痛、不安、不眠などの症状がみられる場合があります。思い当たる方がいらっしゃると思いますが、これらはよくストレスによって引き起こされる症状です。つまり、過敏性腸症候群の原因は精神的なストレスだと言えます。腸に限らず内臓の働きは自律神経が司っており、自律神経がストレスにより乱されてしまうと、内臓の働きにも変調をきたしてしまうのです。

3. 過敏性腸症候群の治療法は?
過敏性腸症候群を治すにはストレスを緩和することが重要です。充分な睡眠、栄養バランスのよい食事、趣味や適度の運動でのストレスの発散などを心掛け、規則正しい生活を送りましょう。また、生真面目で几帳面な人ほどストレスをためやすい傾向があるので、時には物事を大雑把に考えることをお勧めします。症状が重い場合には、他の深刻な病気が隠れていないか専門医に診てもらいましょう。

ストレスは往々にして過敏性腸症候群のような身体の不調をまねきます。ストレスを緩和し体調を回復させるには、自分にはストレスがあることを認め、何がストレスの原因なのか知り対応することが大切なのです。自分ではよくわからないという場合は、信頼できる人やカウンセラーに相談するという方法もあります。そして、自分を追い詰めず、ゆったりと過ごせるように気持ちを切り替えていけば、自然と体調も良くなってくるのではないでしょうか。