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肌たんぱく質ケラチンと
ケイ素の関りとは?

皆さんはケラチンをご存知でしょうか。ケラチンと聞くと、髪や爪のイメージを思い浮かべる方もいるかもしれません。実は、ケラチンは髪や爪だけでなく、肌にも含まれている重要なたんぱく質なのです。今回は、肌たんぱく質ケラチンについてご紹介します。

ケラチンは、主にメチオニンやシスチンなどの硫黄を含むアミノ酸からなっています。極めて水に溶けにくい性質で、紫外線や衝撃に強いことが特徴です。皮膚や髪の毛、爪など人間の最外層を覆っており、外部刺激から体を守る働きをしています。

ケラチンには、ソフトケラチン(軟ケラチン)とハードケラチン(硬ケラチン)の2種類があります。

【ソフトケラチン(軟ケラチン)】
肌をつくっているケラチンで、髪に比べると軟らかく、脂質を多く含んでいますが、硫黄の含有量は少なく、やや熱に弱いです。垢となって剥がれ落ちる性質がある角質層の80〜90%を構成しています。また、爪は皮膚の一部が硬くなってできたものです。

【ハードケラチン(硬ケラチン)】
髪をつくっているケラチンです。
比較的硬く、脂質は少ないのですが硫黄を多く含むため、燃やすと独特なにおいがします。また、熱に強く、酸やアルカリにも耐性があります。

肌のやわらかさと関係するケラチン

肌の一番外側である角質層は、主にケラチンからなっていますが、ケラチンの性質と肌の柔らかさは深く関係しています。健康な角質層には10〜20%の水分が含まれています。角質層の主成分のケラチンは水分と合わさると柔らかくなるという特徴があるので、十分な水分がある角質層、つまり水分の多い肌は柔らかいのです。水分が多いことをよく「潤い」があると表現しますが、その潤いを保つ働きをしているのがケラチンです。程よく硬いケラチンのおかげで、皮膚は柔らかさとしなやかさを兼ね備えることができています。

ケラチンは、水分だけでなく様々な物質と結合しやすい特徴を持っています。結合した物質の影響でケラチンの性質が変化します。結びつく水分量も変化してしまうため、人によって肌の状態が違うという現象が起こります。肌がガサガサしやすいアトピー性皮膚炎では、ケラチンとリン酸基の結合を外す酵素の活性が高いことが報告されており、ある研究では、ケラチンのリン酸化が角質層の水分保有量を多くする傾向にあることがわかりました。つまり、ケラチンがリン酸と結合することで、角質層に水分が増え、肌が柔らかくなると言えます。

ケラチンの合成にはケイ素がかかわっている

ケラチンは体内で合成されます。ケイ素はケラチンの結びつきを強くする働きがあり、強い爪などをつくります。
体外からケラチンのケアをするよりも、体内でのケラチンをつくるケイ素の働きを高めた方が効率的に肌の調子を整えられるのかもしれません。しかしながら、ケイ素は体内では作ることができません。また、ケラチンを構成する主成分である、メチオニンというアミノ酸は、体内で合成することのできない必須アミノ酸の一つです。これは、メチオニンを食物で摂取しなければケラチンを合成できないことを意味します。そのため、必須アミノ酸をバランスよく含んでいることの指標、アミノ酸スコアが高い食べ物を積極的に摂取したいところです。メチオニンを多く含み、かつアミノ酸スコアが高い魚類や大豆、またはケイ素を含む海藻類などを毎日の食事に取り入れることがオススメです。

ケラチンは、私たち人間に欠かせないたんぱく質です。柔らかでみずみずしく潤った肌はケラチンがあってこそです。紫外線や衝撃から私たちを守ってくれる、最前線のバリアであるケラチンを絶やさないためにも、魚類や大豆でバランスよくアミノ酸を補うとよいでしょう。