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ストレスがたまると
血圧はどうなる?

ストレスは身体や心に大きく影響を及ぼすもので、深刻な健康被害も報告されています。中でも循環器の働きには大きく関わっており、ストレスを受けると心臓がドキドキしたりするのです。では、ストレスを感じた時の血圧は、どのような状態になるのでしょうか。

1. ストレスを受けると、身体の中はどうなるのか
人はストレスを受けると、血圧が上がったり、脈が速くなったりします。ストレスが脳
に刺激を与えると、それは神経を伝わって心臓に働きかけて、血管を収縮させたり、脈拍を増加させたりするためと考えられているからです。このような情報の伝達を行う神経を交感神経といい、副交感神経と合わせて自律神経と呼ばれています。ストレスは自律神経のバランスを崩し、身体に様々な変調をきたす原因とされています。

2. ストレスが高血圧を招く
高血圧とは、収縮期血圧が140以上、拡張期血圧が90以上の状態をさします。慢性的にストレスに悩まされている人は、そうでない人と比べて、高血圧になりやすい傾向があるのです。
一般的に、血圧は加齢に伴い高くなり、塩分過多な食習慣でさらに上がりやすくなるものですが、なぜ高血圧はそれほどまでに危険だと言われるのでしょうか。それは、血圧が高い状態を放置していると、心臓や血管に強い負担がかかり、気がつかないうちに心臓肥大や動脈硬化が進行してしまうことがあるからです。それらは、心筋梗塞や脳卒中、動脈瘤、心不全、不整脈、腎不全など多くの循環器病を招くと言われています。血圧のコントロールが重要視されるのは、こういった循環器病を予防するためには、血圧を下げることが期待されるからです。

3. ストレスを緩和するためには
前述のように、ストレスが多くなるほど、高血圧になるリスクが上がります。そのため、高血圧を避けるためには、なるべくストレスを減らすような生活習慣をつけることが重要なのです。
ストレスがあると、夜なかなか眠れなくなる人もいます。睡眠不足が続くと、血圧が上がり、脈拍数が増加して交感神経の働きが活発になり、自律神経のバランスが崩れてしまうことがあり、そうなると、生活が不規則になり、それがさらにストレスを増やすという悪循環に陥ってしまいます。ですから、規則正しい生活を送ることは、ストレス緩和という意味合いにおいて、とても大切なことなのです。
また、充分な休息をとり、趣味やスポーツ、食事を楽しみ、友人と心置きなく話をするなどは、ストレスからくる緊張を解き、リラックスするために大変効果があります。

血圧上昇だけに留まらず、胃潰瘍や過敏性腸症候群、うつ病などストレスがもたらす疾患は実に多様で、その症状が別のストレスを生んだりと解決をますます難しくさせることもあります。このようにストレスの緩和は容易ではありませんが、まず何がストレスになっているのかを知ることで、自ずと対策できるようになるでしょう。生きがいをみつけ、親しく交流できる友人を持ち、外に出かける機会を作るように努めて、暮らしを楽しんでいれば、知らないうちにストレスは遠ざかっていくのではないでしょうか。

自分のストレス指数はどうなっているか、定期的にチェックしてみるのもよいでしょう。